少し先ですが、2018年12月1日の学術講演会を企画しています。
以下は、趣意書の文面です。本文中には昨年度に講義を行った時の感想を含めました。
● 会期:2018年12月1日(土) 13:25〜17:10
● 会場:日本薬学会長井記念館 長井記念ホール (東京都渋谷区渋谷2-12-15) http://www.pharm.or.jp/whats/access.html
● 講演内容
・バイオ医薬品の現在に関するオーバービュー
(国立医薬品食品衛生研究所・金沢工業大学 山口照英先生)
・免疫チェックポイント阻害ー基礎研究者からみた課題と展開ー
(東京医科歯科大学 東みゆき先生)
・抗体エンジニアリング技術の進化とその適応による革新的抗体医薬品の開発
(中外製薬株式会社 根津淳一先生)
・バイオ医薬品の費用対効果評価の展望と挑戦 -製薬企業の視点から-
(バイエル薬品株式会社 相徳泰子先生)
・バイオ医薬品の臨床現場での役割ーバイオ医薬品が普通の薬となる今必要とされること
(がん研有明病院 山口研成先生)
● 学術講演会ホームページ
http://shibu.pharm.or.jp/kanto/gakujutsukoenkai_43rd.html
● 講演会の趣旨
がんや自己免疫疾患などの難病を標的としたバイオ医薬品の近年の進展には目を見張るものがある。特に「免疫抑制を解除する」というコンセプトのバイオ医薬品は、かつてない方法論による治療を具体化したものであり、まさに世界にインパクトを与えている。近年では、薬系の学部学生でも既にこの治療法を知識として得ており、その知名度の浸透の速さは想像以上である。
かつての新薬と同様、バイオ医薬品もいずれは治療成績などによって淘汰され、普通の薬となっていくものと予想される。その一方でバイオ医薬品については、投薬や治療の場で奏功を示すケースと示さないケースをどのように見分けて投薬の可否を判断するのか、副作用に対してどのように対処すべきなのか、など、今までに実例のないタイプの薬であるが故に、臨床上の新しい問題点が指摘されている。また、医療経済面から見た時、本当に有効な治療のあり方にもさらなる議論と再定義が必要と考えられる。
本講演会では、バイオ医薬品の新規技術の開発に加え、規制・医療経済・薬剤師の直面する臨床上の問題点など、多面的な見方でバイオ医薬品の現在を俯瞰し、将来への展望と課題を示すことを目的とする。また、バイオ医薬品の展望と課題を参加者の間で共有し、質疑応答や討論を通じて深める機会を提示したい。バイオ医薬品業務に関わる研究者・治験担当者・医療関係者・薬剤師などの担当者、さらには将来この分野に関わるであろう薬学部・薬学系学生にとって、有意義となる講演会を企画したい。
※聴講にあたっては日本薬学会関東支部
http://shibu.pharm.or.jp/kanto/gakujutsukoenkai_43rd.html
のサイトより事前登録をお願いします。